更新 2007-06-10
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  ハマヒルガオ復活へ

      市民ら雑草一掃 富津磯根海岸

 環境破壊で衰退した富津市磯根海岸のハマヒルガオ群落を復元しようと、地元の市民グループ「グリーンネットふっつ」が勢力的に活動している。三年越しの取れ組みで、雑草覆われていた海岸には群落復活の兆しが見え始めた。メンバーは「これからが正念場だ」と意無込んでいる。  
 
 南房総国定公園内にある磯根海岸は、毎年五月にピンクのハマヒルガオが咲き誇り、写真愛好家が訪れる景勝地だった。しかし、2001年ごろから雑草が繁殖。ハマヒルガオ群落は壊滅寸前まで追い込まれた。
 
同会の調査では、雑草の繁殖は1995年ごろ、業者が海岸の隣にに投棄した約2万立法bの開発残土が、長い年月をかけて流出したのが原因。粘土質の土が砂浜の保水性を高め、生態系を狂わせたとみられる。
 同会は04ー06年度に市の助成を受け、八マヒルガオ群落の復元に着手。地質の調査やハマヒルガオの種まきと根茎移植、海岸清掃などに取組んできた。昨年度は現地で88回の作業を実施。活動に賛同する住民や業者も協力し、延べ400人が参加した。
 
 現在は雑草が一掃され、所々にハマヒルガオの花が咲くようになった。しかし、群落が昔の状態に戻るにはなお時間がかかりそうだ。
 地権者の了解を得てハマヒルガオを移植した場所が、開発で堀り返され、作業が無駄になるなどの苦労もあったという。最近は海岸線の浸食で砂が減り、新たな不安要素になっている。それでもメンバーは一面に花が咲く日を夢見て汗を流す。

 地元で生まれ育った同会事務局の平野正巳さん(71)は「まだまだ課題は多いが、復元への見通しは明るい」と期待を込め、白井敏夫会長(72)は「磯根海岸のハマヒルガオは環境破壊の象徴。人間の行為がいかに自然を狂わせるかを皆に知ってもらいたい」と訴えている。
(岡村淳司)   
                  2007年5月18日(金曜日)東京新聞

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